イスラエル:ハアレツ紙が空爆の犠牲となったガザの67人の子どもの写真を掲載(3)
2021年05月27日付 al-Quds al-Arabi 紙

■「ハアレツ紙」が、同国の戦闘機によって殺害されたガザ地区の67人の子どもの写真を掲載

【ナザレ:本紙】

≪あるイスラエル人パイロットの告白≫

「ハアレツ紙」は報道の中で、イスラエルの戦闘機パイロットの言葉として「ガザ地区への攻撃の中で行われた高層マンションの破壊は、同地区からのサイル発射阻止に失敗した後の『軍の鬱憤を晴らす方法』だった」と伝えた。これは、イスラエルの(放送局)「チャンネル12」が行なった、多数のイスラエル人パイロットとの対話の中での発言だ。彼らはガザ地区の9棟の高層マンションの爆破に参加していたという。なお、マンションの爆破は軍事インフラ施設として使用されていたという口実のもと行われ、その中には「アル・ジャズィーラ」や「AP通信」の支局が入居するジャラー・ビルも含まれていた。

パイロットの1人は、「高層ビルに何トンにも及ぶ弾薬を放ち爆撃を行った。自分や仲間たちが行った攻撃の威力を過小評価しているわけではない」と述べた。しかしながら、当時同僚と共有していた感情について、以下のように語った。「私は攻撃を仕掛けるため出動した。一方で、ビルを倒壊させることが、我々にプレッシャーがかかり続ける中で溜まっていた鬱憤を晴らす方法になった、という感情に襲われた。」そして、イスラエル国内でガザ地区での戦争に対する批判が高まる中で、この匿名のパイロットは以下のように続けた。「我々はミサイル発射を阻止することができなかった。(抵抗運動)組織の統率力を損ねることができなかった。だからビルを倒壊させたのだ。」

案の定、シオニズム右派団体、とりわけ(極右政党の)宗教シオニスト党に所属する過激派国会議員ベザレル・スモトリッヒ氏は、「ハアレツ紙」を攻撃した。またいわゆる「エルサレム問題担当大臣」であり極右派のラビであるラフィ・ペレツ氏は同氏に続き、「この写真を掲載することは、羅針盤と(進むべき)道を失っているようなものだ」と述べた。


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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:51119 )