エジプト:ルネサンスダムの第4回貯水を進めるエチオピア(2)
2023年07月07日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ルネサンスダムの4回目の貯水:100万フェッダーン(※)が破壊や失業率増加の見込みに脅されている

【カイロ:本紙】

専門家らはエチオピア首相の発言を、「下流の両国、特にエジプトが、貯水池の稼働・充填に関して強制力のある合意の締結を求めているなかで、エチオピアが一方的に始めた貯水作業を完了するための時間稼ぎとしての新たな試み」とみなした。

カイロ大学の水資源専門家であるアッバース・シャラーク教授によると、エチオピアは、エジプトがナイル川から得ている年間水量の半分に相当する水を蓄えようとしている。同教授はまた、エチオピアがナフダダムの第4回貯水で200億から250億の立方メートルの貯蔵を目指していると述べた。

さらに同教授は、テレビ放送された声明のなかで以下のように述べた。「過去3回の貯水量は3年間で計170億立方メートルであったが、今は1回で200億から250億立方メートルを貯水することを目指している。それはつまり1年間で550億立方メートルにのぼる、エジプトがナイル川から得る水資源のおよそ半分に相当する」。

さらに「4回目の貯水がエジプトに与える被害はない」とするエチオピア首相の発言を「虚偽」であると評し、「エチオピアは、エジプトへの被害とはつまり、エジプト人が喉の渇きで死んだり、農業をやめることであると考えている」と指摘した。

(後略)

(1)に戻る

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:松本大介 )
( 記事ID:55998 )