■レバノン・シリアの相関関係:変革はダマスカスに始まりベイルートで終わる
【本紙:ムニール・ラビーウ】
レバノンとシリアの道筋は不可分であり続けている。レバノンは、シリアの大規模な崩壊の結果として、軍事的、治安的、経済的、政治的、社会的に崩壊した。そしてこれはレバノンの現状に反映された。シリアの領土ではそこに存在する数々の勢力がそれぞれの計画の齟齬をはらみながらもその数を増やしており、レバノンの舞台では様々な矛盾する計画が増加している。しかしこれとは裏腹に、この2か国は国際的、地域的、アラブ的孤立に近いものとともに共生してきた。
過去の夢
レバノンは地域的、国際的バランスによって支配されてきた国家であり、そこにおいてシリア政府はレバノンのパートナーであり、「疲弊した」国家で事物の運営を担う勢力である。このゲームのルールは2005年に変わった。そして2011年の革命によってより遠ざかり、またシリアでの大規模な崩壊によってゲームはほぼ不可能なものとなった。しかし今日では、シリアの影響力がレバノンの進路に及ぶ可能性に関するビジョンや考えを取り戻す人がいる。これはもちろん根本的な影響力とはなり得ないだろうし、レバノン問題の管理に関してシリア政府に対する国際的ないし地域的な信託がなされることはないだろう。シリアの能力不足や重要性・影響力の欠如が原因で、このようなことが不可能なのだ。しかし、その問題には政治的、地理的、戦略的次元での結びつきがあるため、これらの2か国は、どちらも相手側を制御しているわけではないものの、互いに相手側の影響力に従属しているのだ。
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( 翻訳者:大森耀太 )
( 記事ID:57558 )