シリア:イラク石油省がバーニヤース港への新パイプライン建設を検討
2026年03月26日付 al-Watan 紙


■イラク石油省、シリア・バーニヤース港への新パイプライン建設を検討…ジャイハーン向け輸出能力は日量65万バレルを目標

【ダマスカス:本紙】

イラク石油省は木曜日、シリアのバーニヤース港に向かう新たなパイプラインの建設を検討していると明らかにした。またトルコのジャイハーン港向け輸出能力については、日量約65万バレルへの引き上げを目指していると述べた。

イラク国営通信「INA」によると、同省のバースィム・ムハンマド・フダイル次官は、原油輸送用のパイプラインが2本あると説明した。1本目はクルディスターン地域内にあり、2014年に建設され、設計能力は日量90万バレルに達する。2本目はキルクークからフィーシュハーブールへ向かう基幹パイプラインで、こちらは同省の管轄下にあり、基本設計能力は日量150万バレルだという。

フダイル氏はさらに、この基幹パイプラインは過去に破壊工作を受けたため、本来の輸出能力には達しておらず、現在は改修と点検の段階にあると述べた。そのうえで、すでに一つの中継施設の整備が終わっており、このパイプラインの初期輸送能力は日量35万バレル程度になる見通しだとした。また、同パイプラインに属する第二の施設についても、工業機材会社とともに作業を進めており、最終的には日量50万バレル前後まで輸出能力を高められる可能性があると述べた。

また同氏は、キルクーク油田からこのパイプラインを通じて輸出できる量は日量25万バレル程度にとどまり、それ以上は難しいとの見方を示した。その理由として、北部の製油所の設計処理能力が従来の2倍に増え、50万バレルを上回る水準に達していることを挙げた。キルクーク油田の産油量は日量38万バレル前後だが、その原油は国内向け石油製品を確保するため製油所に回されているという。点検終了後は、このパイプラインを通じて日量25万バレルをジャイハーンへ送り、加えてクルディスターン地域側からも日量20万~25万バレルを同パイプラインに流し込めると説明した。

さらにフダイル氏は、クルディスターン地域内の油田の生産能力引き上げをめぐって、地域政府との間で調整が進んでいると述べた。ただし、これらの契約はクルディスターン地域政府と外国企業の間で締結されたものであるため、同省が直接掌握しているわけではないとした。そのうえで、現在確保されている輸出余力は、現在の戦争による危機以前には日量20万バレル程度が輸出に回り、5万バレルが国内消費に振り向けられていたと述べた。

同氏は、最終的な目標としてクルディスターン地域の油田から日量40万バレルを輸出し、これに北部石油会社の25万バレルを加えることで、合計日量65万バレル程度を輸出できる体制を整えたい考えを示した。もっとも、この数字は地域内油田の生産能力拡大が前提になると付け加えた。

キルクーク―バーニヤース線については、現行のパイプラインはすでに稼働に耐えない状態にあるとしたうえで、イラクからバーニヤースへ向かう新線の建設を検討していると明らかにした。石油省の構想では、バスラ―ハディーサ間の幹線を建設し、そこから二つの支線を分岐させ、一方をヨルダン方面へ、もう一方をバーニヤース方面へ伸ばす計画だという。現在、この計画は設計管理と実施の段階にあり、パイプライン本体に加え、中継施設や貯蔵設備の建設にも多額の資金を要すると説明した。

新たな戦略パイプラインの狙いについて同氏は、南部から北部へ製油所への供給を柔軟に行える体制を整えることにあると述べた。加えて、ホルムズ海峡で問題が発生した場合にも、南部の原油を北部へ振り向けられるようにする狙いがあるとした。さらに、このパイプラインは南部のイラク企業が製造を担い、資材は輸入したうえで、国際標準に沿って建設が進められると説明した。

また同氏は、同省が近く企業に対して入札への招請を行い、競争を通じてパイプライン建設事業者を選定する方針だと述べた。そのうえで、石油省の計画には、南部輸出システムの開発と整備に加え、ジャイハーン経由、さらにはバーニヤース方面を視野に入れた北部輸出システムの再建も含まれているとした。必要が生じれば、アカバ・プロジェクトにも進む考えを示し、こうした輸出ルートに加えて、タンクローリーによるトルコ、ヨルダン、シリア向け輸送ルートの整備も可能だと述べた。

最後に同氏は、これらはすべて同省の計画の一環であり、今回の戦争勃発後は、原油輸送会社や買い手に向けた告知手続きも進めていると説明した。その窓口は、原油輸出を担う責任機関である「SOMO」を通じて行われるという。

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:61860 )