■なぜジハード主義者たちはイブン・タイミーヤに反旗を翻したのか?(1)
【本紙:ファイサル・カースィム】
イスラーム過激派ジハード主義グループの理論的、思想的、教条的出発点に目を向けてみると、それがイブン・タイミーヤ(1263〜1328)のファトワー、教え、(クルアーンとハディースの)注釈や解釈を一字一句そのまま信奉することだとわかる。このようなグループは、しばしば「イスラームの師」(イブン・タイミーヤ)の思想に従って行動や政策を決定してきた。多くの人はこのことに驚き、次のような疑問を持つ。「イブン・タイミーヤの教義を十分に理解し、それを信奉しているグループが、なぜイブン・タイミーヤが700年以上も前に最も危険だと警鐘を鳴らした人々と同盟を組んでいるのか?」と。この最も危険な人々とは、イブン・タイミーヤがその当時「ラーフィド派」(シーア派、特にここでは12イマーム派に対する蔑称)と呼んだ人々で、現在はイランが彼らの教義を最も受け継いでいる。
まず、イブン・タイミーヤの「ラーフィド派」に対する発言をいくつか読むことから始めよう。「イスラームについて最低限の知識がある人であれば、誰でもラーフィド派がイスラームに背いていることがわかる。だから、イスラームを腐敗させることを目論んでいたザンダカ主義者たちはシーア派であることの開示とシーア派の扉から目的を達成することを命じた。」さらに次のように発言している。「ラーフィド派は孤立無援の信仰共同体である。彼らには正しい理性もなければ、正しく伝えられた伝承もなく、十分な信仰も、現世での勝利もない。」、「サラフィー主義者やイマームたちの言葉にはラーフィド派に対する非難が非常に多い。ウラマーたちはイスラーム社会で最初に見捨て離反したのが、一部の偽善的なザンダカ主義者たちであったことを知っている。」「ラーフィド派の虚言は、理性のある不信心者の多くもそれを認めない。」
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