■讃美歌「アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ」…この讃美歌に関する誤った諸情報、これはあなたたちが知らなければならないことである(3)
【ベイルート:本紙】
・タンヌース神父
カスリークのルーフ・クドゥス大学前音楽学部長で、マロン派総大司教典礼問題委員会内の教会音楽委員会コーディネーターを勤めているユースフ・タンヌース神父は、本紙によるインタビューのなかで以下のように説明している。「讃美歌『アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ』は非常に古いシリア語の曲で、何千年もの歴史があります。曲自体は時間とともに若干変更され、発展的な小節がアラブ音楽や情緒の影響下で付け加えられました」。
タンヌース神父が明らかにしたところによると、讃美歌のシリア語タイトルは『フー・クティロー・ブ・ミスリーン(ܗܘ ܩܛܝܠ ܒܡܝܨܪܝܢ/シリア語で「彼はエジプトで殺された」の意)』であるという。「ええ、ラフバーニー兄弟の作曲とは何ら関係ないのです」。タンヌース神父が語ったところによると、彼ら兄弟はファイルーズが歌うために同曲を編曲することに関心があった。また讃美歌『アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ』の曲は讃美歌『ヤーシャアビー・ワ・サフビー』の曲そのものであり、両曲はイエス・キリストの受難週、つまり四旬節の毎金曜日にのみ歌われるのだという。
カスリークのルーフ・クドゥス大学から発刊されたパンフレット『受難週金曜日十字架崇拝の儀:マロン派典礼』(1984年)には、讃美歌『アナー・アル=ウンム・アル=ハズィーナ』あるいは「受難の連禱」とも呼ばれているものこそ聖金曜日の夕方に読み上げられると記されている。
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