■世界のハイエナたちはチュニジアに何を望む?
【本紙】ファイサル・カースィム
まずチュニジアで起こったことは決して国内の事件ではないという認識を共有することとしよう。というのもチュニジアは他のアラブ諸国、殊にマグリブ諸国同様、依然として西洋の植民地的な軌道上を回っており、決して独立を果たしてはいないからである。チュニジアの元大統領ムンサフ・マルズーキー氏は『第二の革命』と題した意義深い本を著している。同氏はその中で、大部分のアラブ諸国、とりわけ祖国チュニジアは依然として諸外国の手が支配する植民地であり、その独立は不完全で、未だ起こらぬ第二の独立が実現するのを待つ初歩的な独立なのだと強調する。
この論理的かつ明白な問題提起のもとに立つならば、我々はチュニジアでの出来事を国内の事件、あるいは単にチュニジア国内の様々な潮流間の抗争であるとみなしてはならない。むしろ事態はより大きく、チュニジア国内で拮抗している政治的当事者たちそれ自体が、グレート・ゲーム*や、チュニジアを巡る巨大な抗争における単なる道具に過ぎないのである。数年前から、数々の勢力がチュニジアの情勢、特に選挙を玩んできたことは、誰の目にも明らかであった。チュニジアをめぐる抗争は、例えばリビアにおけるそれほど粗雑なものではなかったとはいえ、長きにわたり存在していた。チュニジア議会は国民の現状を議論するための壇場ではなく、ここそこの外国を代表する議員らの抗争の場であったのだ。換言すれば、チュニジア革命は首尾一貫とした新たな政治体制を排出したわけではなく、革命軍と、旧体制の庇護者たち、あるいはディープ・ステートと呼ばれるものの間の抗争を固定化したといえる。そして両者は、常に明白であったように、チュニジアにおいて国民の利益よりも外国の利益や抗争を代表していた。その何よりの証拠として、チュニジア国会の議員らが外国にいる自身らの雇い主の代わりに闘鶏と諍いに興じていたさなか、同国が史上最悪の生活状況へと陥ったことが挙げられよう。
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