■アールーリー氏殺害…ネタニヤフ首相は戦争を拡大している!
【本紙】
イスラエル総保安庁(シャバック)のロネン・バー長官は、「ガザ地区、ヨルダン川西岸、レバノン、トルコ、カタールのどの場所」でも「ハマース」を根絶できると確約した。その際こうした行動を、イスラエル諜報特務庁(モサド)が行った、1972年9月のミュンヘンオリンピック攻撃事件の計画に参加したとされるパレスチナ人幹部らの殺害作戦「ミュンヘン作戦」になぞらえた。
その時点で、バー長官はこうした暗殺には数年を要するだろうと述べた。しかし、一昨日(2日)ベイルートでの「ハマース」のサーリフ・アールーリー副指導者と「カッサーム旅団」の司令官であるサミール・フィンディー氏およびアッザーム・アクラウ氏の殺害は、この声明から1か月しか経たずに発生した。
この作戦ののち、モサドのデビッド・バルネア長官は、バー長官の声明内の「ハマースの根絶」という目標を、「攻撃の立案者や扇動者を含む、10月7日にガザ地区の協会に侵攻した者たちへの問責」という目標に矮小化した。またアールーリー氏の殺害にともない、ヒズブッラーの本拠地となっているベイルート南部のダーヒヤ地区など、歴史的パレスチナの領域外で実質的に攻撃が始まり、さらにカタールやトルコでの国外暗殺作戦の実行という脅威の門が開かれた。
(2)に進む