キプロス:ヒズブッラーの想定するキプロス内の攻撃目標が報じられる(3)

2024年06月22日付 Al-Nahar 紙

■ナスルッラー氏による警告後…イスラエルのレポートがヒズブッラーの想定しているキプロス内の攻撃目標を明かす

【ベイルート:本紙】

英軍基地

キプロスにおけるもっとも重要な空軍関係の攻撃目標の一つとしては、キプロス南部のレメソスの近くに位置するイギリス王立空軍に属する「アクロティリ基地」も挙げられる。

アクロティリ基地は英軍専用の基地であり、キプロス空軍に関連する活動には使用されないとされる。

そしてこの基地は英軍が地中海地域で運用している唯一の基地であるとされ、これを起点にアフガニスタンやイラク、リビアでの軍事作戦が実施されたほか、最近ではイエメンのフースィーー派に対する軍事作戦のために使用された。

チャンネル12によると、アクロティリ空軍基地は過去には米国の軍事作戦にも使用されたことがあるという。

今週の水曜日には、ナスルッラー氏はヒズブッラーの部隊の著名な司令官の追悼式における演説で、キプロスがレバノンへの攻撃のためにイスラエルに空港や軍事基地を開放した場合にキプロスにもたらされる結末について警告していた。

さらに同氏は、毎年キプロスで軍事演習を行っているイスラエルが、もしイスラエル国内の空港がヒズブッラーによる攻撃を受けた場合に、レバノンへの攻撃のためにキプロスの空港や軍事基地を利用する可能性があるとの情報を得ていることを明かした。

そしてナスルッラー氏は次のように述べた。「キプロス政府は次のことに警戒する必要がある。もしキプロスがレバノンへの攻撃のためにイスラエルに空港や軍事基地を開放すれば、それはキプロス政府が戦争の一部となったことを意味し、我々は同政府を紛争の一部として扱うだろう」。

先週からヒズブッラーとイスラエルの間の衝突や交戦は国境の両側で大きくエスカレートしており、両者間の脅迫の度合いも同様に高まっている。

2日前にはイスラエル軍がレバノン南部での戦争を拡大させる計画を承認したことを発表し、一方でヒズブッラーはイスラエル国内の全域を攻撃すると警告した。

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翻訳者:酒井梢太
記事ID:58170