楽園の宴|ザクロ祭りが市内各所で開催中

2024年11月27日付 Hamshahri 紙

 数百粒もの種衣が整然と並ぶ赤いルビーは、ザクロ農園の高低様々な木々の5~7つの萼片をもつ花々に身をつけるとすぐに摘み取られ、新鮮なうちに食べられるように、イラン最大のザクロ祭りのひとつが開催されるテヘランのアーボアータシュ[水と火の意]公園に運ばれる。

【ハムシャフリー電子版】サハル・ジャッファリヤーン記者
 農家や果樹園の園主たちは、プラスチックのフルーツかごに気前よく地元産のザクロを詰めている。その品種は、ヤズドのハスィービーとスィヤーフプースト、バードルードのハートゥーニーとナーデリー、シャフヴァールのシーリーンとマラス、エスファハーンのネイリーズ、ホラーサーン地方フェルドウスのシーシェキャブ、サーヴェのアーラク、ゴムのゴジャーグなど様々だ。センス良くこの楽園の果実を使ってあらゆる種類の品々を準備した妻たちと手を取り合って、彼らはザクロ祭りの会場に露店を出す。アーバーン月17日[西暦11月7日]からデイ月1日[西暦12月21日]の16時から24時まで、露天商たちはザクロの実や、ジューシーなラヴァーシャク(果物を乾燥させて平らにしたお菓子)やトルシャク(酸味のある果物を煮込んで濃厚なソースにしたもの)、ザクロ種衣のジャム、ザクロのシロップジュースやお菓子、ザクロの糖蜜、ナールヴァニー社のファールーデやアイスクリーム、コップいっぱいのザクロジュースやお椀いっぱいのザクロのスープ、フェンネルを振りかけたザクロの種衣で山盛りの屋台で、来場者を出迎える。



◆ザクロジュース、大家族の客への贈り物

 サーヴェにあるハージレザー・ユーズバーシーさんのザクロ農園産のオーガニック製品は、通りの最初の屋台のひとつに陳列されている。彼の薄皮のザクロの新鮮さは客たちの足を止め、彼らの食欲を刺激する。その間ハージレザーさんの息子たちも手をこまねいているわけではなく、「よそ見をしないで、サーヴェのザクロをお試しあれ」「無料インターネットあります、サーヴェのザクロはいかが」などと、極めて魅力的な言葉でバーザールを盛り上げている。最初の売り上げは大家族を抱えた客で、購入品が秤では計りきれず、トラックスケールで計ることになった。したがって、ハージレザーさんの快活な息子たちのひとりは、レバー式のザクロジューサーを使って、数切れのザクロを使ったコップいっぱいの甘くて新鮮なジュースを大家族の客へ提供する。



◆ザクロ農園でのドラマチックな写真

 ザクロ好きでも写真好きでもある客たちは、プレスして束ねた藁の撮影セットでカメラマンたちに撮ってもらった写真の中から1枚をその場でプリントしてもらうために、「ザクロ農園アトリエ」のブースの前に列をなしていた。男性たちは鋤を持って写真を撮ることが多く、女の子や女性たちはザクロでいっぱいの手押し車のそばでドラマチックなポーズを取ることが好きだ。カメラマンの女性は5万から20万トマーン[2024年12月24日現在約100~400円]という価格を強調しながら、次のような良い知らせをもたらす。「シャベヤルダーのセットもあります。記念写真を撮ってシャベヤルダーを迎えることができますよ。」



◆ザクロのスープをどうぞ

 高い能力を持った小さな働き手は、赤いザクロの形をした着ぐるみを着て来場者たちの間を練り歩いている。ある時は少し遠くで演奏して歌っている音楽家たちの音楽に合わせて身体をよじって踊り、またある時は来場者たちの自撮り写真のフレームに写り込む。疲れてしまった時は、屋台の農家が酸っぱいザクロ製品のひとつをご馳走してくれる。もちろん着ぐるみを着て働く人は、ファランギースさんがシーラーズ産ザクロの屋台で鍋に火をかけているザクロのスープをより好んでいる。この屋台はザクロの糖蜜も作っている。



◆ヤルダーが通りにやって来た!

 モザッファルさんとエブラーヒームさんのソルナーという笛やドホルという太鼓の音で、来場者たちは上機嫌である。来場者たちの一部は、「今夜はシャベヤルダー、良いことがありますように」という歌のようなロル族の楽しい歌を演奏している彼らにスマホのカメラレンズを向け、彼らの呼吸と手が織りなす芸術を熱心に録画している。別の人々は耐え切れずに上機嫌に前へ出て、老練なソルナーやドホルの演奏家たちに、この地方楽器の教室について尋ねている。


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翻訳者:SR
記事ID:59340