パレスチナ:ラマダーン中のガザ市民に対するコロナの影響(2)
2020年05月09日付 al-Quds al-Arabi 紙


■ガザ:ラマダーン中の市民に対するコロナの影響(2)

【パレスチナ:本紙、イスマイール・アブドゥルハーディー】

労働者層は、コロナ対策措置およびこの措置が市民生活にもたらした悪影響により最も大きな損害を受けたうちのひとつであるといえよう。労働者が収入源を失い、困難な状況の中での暮らしとなっても、誰も彼らの状況に目を向ける者はいない。ガザにあるレストランでウェイターとして働くサアディー・シャリーフという青年は、約1か月前から仕事がなく、深刻な経済状況に陥ったと述べた。生活必需品を購入することができず、住んでいる家の家賃の支払いもできなくなり、家主に支払いの猶予期間を与えられたのち、路上で寝泊まりするか、もしくは退去するよう脅迫されるようになった。

4人家族を養うサアディー氏は、本紙に対して次のように述べた。観光およびホテル部門でのウェイターという職業は、困難な状況のために観光活動がないガザでは特に、賃金の低い職業とされている。「私が月々に受け取る報酬は通常、一家に必要なものを購入するのに十分ではない。しかし、さらに悪いことには、この部門の労働者でコロナ危機の被害を受けた5000人のうちの1人として、我々は、他の月よりも特に市民が2倍の消費を必要とするラマダーンとともに悪化した状況に陥ってしまった」。

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( 翻訳者:今中志穂 )
( 記事ID:49076 )