イラク:国境なき医師団がシンジャール郡の現状に関する報告書を発表(3)
2020年08月10日付 al-Quds al-Arabi 紙


■国境なき医師団は検疫と外出禁止、貧困がヤズィーディー教徒たちの絶望を倍増させたと述べる

家族を養えないことや失業、恐怖、将来に関する不安、クルディスタン地域に暮らす家族のもとへ帰る手立てがないこと、そしてその他の要因は、過去の恐ろしい経験を克服しようと努めるシンジャール郡の住人の多くにとっての絶望、プレッシャー、悪影響を倍増させる要因となった。

スィノニ病院での「国境なき医師団」プロジェクトにおいて、精神衛生を担当する部署の責任者であるフィビ・ユンキユ氏は「男性が家にいることによって、女性への暴力の割合が増加した」と指摘した。さらに、「諸制限が緩和されたのち、夫からの暴力に曝された女性とその子どもたちから多くのの苦情を受けたこと」、また「シンジャール郡の住民の間でうつ病の症例が増加したこと」を明らかにした。外出禁止令の施行が住民にとってこの増加に大きな役割を果たしたという。さらに同チームはここ数か月の間、自殺を考えたか自殺未遂をした患者を多く受け入れており、これは進行しすぎたうつ病のサインであるという。

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( 翻訳者:横尾龍汰 )
( 記事ID:49771 )