シリア:ウクライナ危機とシリア問題(4)
2022年02月25日付 その他 - al-Souria.net 紙
■ウクライナ危機とシリア問題…後者で「国家主権の尊重・内政不干渉」のレトリックを用いたプーチン大統領は前者においてそれを無視
【スーリーヤ・ネット】
シリア当局は当然のように同様の使節団がシリアに入国することを許可しなかったが、その後在ジュネーブの国連人権理事会は、「2011年3月以来、シリア当局および軍・治安部隊の構成員らは、シリア・アラブ共和国の様々な場所で、人権に対する重大かつ組織的な侵害を行っている。これらの違反は『人道に対する罪を』構成する可能性があるものである」と認めた調査委員会の報告に依拠することを決定した。
その後国連人権理事会は独立国際調査委員会の設立を決定した。同委員会はブラジル出身の国連職員である(パウロ・セルジオ・)ピネイロ氏によって今もなお率いられており、シリアで犯された戦争犯罪や人道に対する罪を詳細に記録したレポートを、これまでに12回にわたって発表してきた。
こうした全ての出来事にもかかわらず、安保理決議第2254号を筆頭とするシリアにおける政治的移行に関連する決議、あるいは人権状況に関する決議は同国において実施の経路を見出すことはできなかった。これによって、シリア問題をめぐる国連の失敗がいかに大きなものであったかは白日のもとにさらされる。一方アサド政権が採用した「ジェノサイドと絶え間ない殺害によって現場の状況を変更する」という戦略は、国連による各決議を無意味なものへと変えた。そしておそらくこれは、今後各国が国連決議に背くための前例となるだろう。それらが実施の経路を見つけられることはないからである。
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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:52221 )