シリア:シャーム解放機構の将来にかかわる問題と解体の可能性(5)
2020年02月17日付 その他 - al-Souria.net 紙


■シャーム解放機構…将来にかかわる問題と解体の可能性

【サーシャ・アルウ:スーリーヤ・ネット】

2. 状況を読み取る力

シャーム解放機構は、ロシア政府とトルコ政府の間で実現することが予測されている政治的合意が、緩衝地帯がテロ組織と戦うツールであり続けるために、ソチ合意の最初の条項としてのその境界設定がなされたのちに、同合意の第2条項としての越境道路問題が終結させられるであろうことをまったくもって認識している。その筆頭にあるのは、次なるステップの主題となる「シャーム解放機構の解体」である。いかなる当事者がこのような任務を引き受けるかに関わらず、同組織は軍事衝突の発生が自身の利益にならないことを理解している。現行の戦闘の結果、同組織が地理的に大幅な後退を見せるのち、越境道路問題の解決後に発生するあらゆる戦闘はすべてその影響範囲内で行われることとなる。特にロシア政府やアサド政権は、こうした戦闘を、テロ組織に対する彼らだけの戦いとしてではなく、「国際社会による戦い」として推し進めることであろう。またロシア政府はトランプ元大統領による「イスラーム国」への勝利のような、「メディアの勝利」を実現するために奔走するはずである。したがって同機構はこのような戦闘が起こる可能性を避けるために、形式的な解決策あるいは対立を回避するオプションに優先順位を置くこととなる。また地域内での人道的災害を避けるために、域内の各当事者から同様の手順を踏むよう圧力がかけられることであろう。

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:52528 )