シリア:米国がイスラーム国指導者を排除したのちにシリア国内で計画していること(4)
2022年02月08日付 その他 - al-Souria.net 紙


■アブー・イブラーヒーム・クラシー排除後の米・トルコ関係

【スーリーヤ・ネット:サミール・サーリハ】

米政府はバグダーディー暗殺作戦の実施後、イスラーム国と戦ううえでの軍事面・安全保障面の調整のもとで、ユーフラテス川東岸地区で活動するクルド民族主義の同盟者らに提供していた支援の水準を引き上げた。この支援は、米国がシリア民主軍の尽力に引き続き謝意を感じているかぎり、次なる段階においても拡大することであろう。

そしてここにおいて、ハサカ県深部とイラク北部に到達したトルコの「冬の鷲作戦」の持つ意味と、クラシー殺害作戦の結果およびそれを通して米国が伝えたい内容を分けて考えることはできない。

クラシー殺害作戦実施後であっても、米国の計画は2年半前と変わっていない。ユーフラテス川東岸部においてシリア民主軍に対するトルコの軍事作戦の拡大を抑え、その代わりとなりうる選択肢が見つかるまで、「イスラーム国の切り札」を常に有用なまま保っておくことである。

ハサカ県で起こったこと、つまりイスラーム国の細胞が、グワイラーン(スィナーア)刑務所に拘留されていた数千人のメンバー・指導者らの解放を求めて同刑務所を襲撃したという事件は、「同組織がいまだ存命であり、活動的である」と多くの人に信じさせるに足らなかった可能性がある。すなわちそれは単に、シリア民主軍のイメージおよび役割を美化し、ユーフラテス川東岸部における計画を維持するための茶番だったということである。

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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:52730 )