シリア:ヌスラ戦線支配下の諸地域で「児童ギャング団」が現れる(3)
2022年01月24日付 al-Watan 紙
■イドリブ県内およびシリア北西部の「ヌスラ戦線支配下」地域でめざましいかたちで姿を現す「児童ギャング団」
【ダマスカス:本紙】
カースィムさんは自身が窃盗事件に遭ったのち、同様の気配に対して以前よりも深く警戒するようになった。このように彼女は周りにいる全ての人々、これまでは無垢や素朴さの象徴であった児童らでさえも、信用することができなくなったのだという。
一方ソーシャルワーカーのアマル・ザアトゥールさん(35歳)によると、「児童ギャング団」の出現や彼らによる非行の横行の背後には複数の要因があるとの見解を示した。
彼女によると、それらのなかでももっとも重要なものは「地域内で過去に例をみない水準に達した貧困、追放、避難、生活必需品の欠如、地域内での子供たちが通える学校の欠如、生活・経済・サービス水準の悪化、保護者の間での児童らに対する教育・しつけ・放浪の防止を行う必要性の認識の欠如、放浪している児童らをケアし収容施設内で更生させることに取り組む団体の欠如」だという。
これに先立ち、国際連合の副報道官であるファルハーン・ハック氏はイドリブ県の現状について、「同県で暮らす人々の97%は重篤な貧困状態に置かれながら、食料、医薬品、その他の基本的なサービスに関して人道支援に依存している」と述べていた。
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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
( 記事ID:53149 )