ガザ:ハマースの副指導者暗殺、ネタニヤフ首相は戦争拡大を望んでいるのか(3)

2024年01月04日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アールーリー氏殺害…ネタニヤフ首相は戦争を拡大している!

【本紙】

イスラエルの最大の同盟国である米国のレベルでは、イスラエル自体の矛盾を反映する矛盾した2つのイメージが見て取れる。1つ目は世界最大の米空母ジェラルド・フォードの地中海からの撤退によって表される。また2つ目は、バイデン政権が議会の合意を越えて、2件の武器取引によってイスラエルの殺人マシーンを増強したことによって表される。

戦争は同様に、米国の立場に歩調を合わせる西欧のほとんどの政府からは対抗勢力が生まれないことを示した。しかしスペイン、オランダ、ベルギー、マルタの政府がそうしているように、仮にそれが欧州連合(EU)内部の立場のなかで優先的なものではないにしても、有益な行動の形式は示され、同様に南アフリカ、一部のラテンアメリカ諸国でも真の同情の形式が示されたことも事実としてある。

これまでの文脈のなかで、アールーリー氏の殺害は、ネタニヤフ首相とイスラエル戦争議会による、イスラエル最高裁が同首相の「司法」提案を棄却したことによって信頼性が付加された内部圧力の可能性を壊すための試みである。またこれは、たとえ地域をレバノン、そしておそらくはイランとの戦争といったより多大な危険へと地域を推し進めることになったとしても、米国や欧州の圧力の影響を低減させることを目的とした試みでもある。おそらく昨日行われたカルマーン作戦もこの枠組みに含まれるのだろう。

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翻訳者:大森耀太
記事ID:57080